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3.ちょっと打ち込みしてCubaseの基本的な操作に慣れる - Cubase

Get used to the basic operations of Cubase 14 by doing a little programming

[所要時間の目安:120分]
〔初回掲載(暫定公開): 2024.12.1、最終更新: 2024.12.1

4小節程度のちょっと打ち込みをすることによって、Cubaseの基本的な操作を行ってみます。 また、それにともなってCubaseの設定変更を行います。


(1) テンポとMIDI録音モードの設定
(2) ドラム用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)
(3) ベース用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)
(4) ピアノ用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)
(5) ストリングス用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)
(6) 簡単な操作になれる(よく使うショートカットになれる)

Cubase 13 から変更されていない画面については「Cubase 13 操作ガイド」の画像を流用しています。



(1) テンポとMIDI録音モードの設定

テンポとMIDIに関係のある録音モードを設定します。

  • 共通録音モード①②とMIDI録音モード③④⑤です。
  • 前章「2. 最低限実施しておきたい環境確認」でオーディオトラックを作った場合はミュートしておきます⑥
  • テンポは120にしておきます⑦
テンポと録音モード


(2) ドラム用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)

ドラム用のインストゥルメントトラックを作り、4小節程度の適当な打ち込みを行います。
インストゥルメントはHALion Sonicを使います。

  • HALion Sonicを使うインストゥルメントトラックを1つ作ります①②
    (イベントタイプが「MIDIパート」になっていることに注意)
  • HALion Sonicのスロット1に"[GM 129] Stereo GM Kit"をロードします③④⑤
  • 鍵盤部分を適当にクリックして音が出ることを確認します⑥
  • HALion Sonicの画面を閉じます⑦
  • ⑧をクリックすることでもHALion Sonicの画面を開閉できます
  • もう一度HALion Sonicの画面を開閉での画面を開きたい場合も⑧をクリックします
ドラムプリセットのロード


  • ツールを鉛筆に持ち替えて①トラック上をなぞり②、4小節のパートを作成します。パートはMIDIイベントなどを入れる器です。
  • 下ゾーンをエディターに切り替えます③
パートの作成とキーエディター


  • キーエディターでMIDIキーボードを弾いて録音操作を行ったときにリアルタイムで打ち込みデータが表示されるように設定します①
  • キーエディターでMIDIイベントを選択/編集するときに該当イベントの音が出るようにします②
  • ツールを鉛筆に持ち替え③、イベント(MIDIノート)を書き込んでみます④
MIDIノートの編集については下記記事に詳しくまとめてあります
『CubaseでMIDIノートを書く、消す、切る、伸ばす、分割する、動かす、コピーする、くっつける』
MIDIイベントの書き込み


  • 左右ロケーターをパートを挟むように設定します①②
  • 左右ロケーター間を繰り返すようにサイクルモードをONにします③
  • 再生してみます④。Cubaseは左右ロケーター間の繰り返し再生を開始します。
  • 再生したままの状態でメトロノームクリックをオンにします⑤
  • 以降の操作はメトロノームONで繰り返し再生しながら行っていきます
サイクル再生


(3) ベース用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)

次にベース用のトラックを作ります。

  • HALion Sonicを使うインストゥルメントトラックを1つ作ります①②
    (イベントタイプが「MIDIパート」になっていることに注意)
  • HALion Sonicのスロット1に"[GM 034] Electric Bass (Finger)"をロードします③④⑤
  • 鍵盤部分を適当にクリックして音が出ることを確認します⑥
  • HALion Sonicの画面を閉じます⑦
ベースのロード


  • 前節のドラムのときは鉛筆に持ち替えてトラック上をなぞってパートを作りましたが、トラックの左右ロケーターの間をダブルクリックしてもパートが作れます①
パートの作成


  • キーエディターでMIDIキーボードを弾いて録音操作を行ったときにリアルタイムで打ち込みデータが表示されるように設定します①
  • 前節ではツールを鉛筆に持ち替えてイベント(MIDIノート)を書き込みましたが、当節ではMIDIキーボードを使う方は手弾きで打ち込んでみます
  • 再生中に録音ボタンを押すとすぐに録音状態になります②
  • 適当に弾いてから再び録音ボタン②を押すと再生状態になります
MIDIノートの編集については下記記事に詳しくまとめてあります
『CubaseでMIDIノートを書く、消す、切る、伸ばす、分割する、動かす、コピーする、くっつける』
MIDIレコーディング


(4) ピアノ用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)

次にピアノ用のトラックを作ります。

  • HALion Sonicを使うインストゥルメントトラックを1つ作ります①②
    (イベントタイプが「MIDIパート」になっていることに注意)
  • HALion Sonicのスロット1に"YAMAHA S90ES Piano"をロードします③④⑤
  • 鍵盤部分を適当にクリックして音が出ることを確認します⑥
  • HALion Sonicの画面を閉じます⑦
ピアノのロード


  • ピアノのトラックの左右ロケーターの間をダブルクリックしてパートを作ります
  • MIDIキーボードを弾いて録音したデータがリアルタイムで表示されるように設定します①
  • 再生中に録音ボタンを押すとすぐに録音状態になります②
  • 適当に弾いてから再び録音ボタン②を押すと再生状態になります
MIDIノートの編集については下記記事に詳しくまとめてあります
『CubaseでMIDIノートを書く、消す、切る、伸ばす、分割する、動かす、コピーする、くっつける』
MIDIレコーディング


(5) ストリングス用トラック作成と簡単な打ち込み(4小節)

次にストリング用のトラックを作ります。

  • HALion Sonicを使うインストゥルメントトラックを1つ作ります①②
    (イベントタイプが「MIDIパート」になっていることに注意)
  • HALion Sonicのスロット1に"[GM 050] String Ensemble 2"をロードします③④⑤
  • 鍵盤部分を適当にクリックして音が出ることを確認します⑥
  • HALion Sonicの画面を閉じます⑦
ストリングのロード


  • ストリングスのトラックの左右ロケーターの間をダブルクリックしてパートを作ります
  • MIDIキーボードを弾いて録音したデータがリアルタイムで表示されるように設定します①
  • 再生中に録音ボタンを押すとすぐに録音状態になります②
  • 適当に弾いてから再び録音ボタン②を押すと再生状態になります
MIDIノートの編集については下記記事に詳しくまとめてあります
『CubaseでMIDIノートを書く、消す、切る、伸ばす、分割する、動かす、コピーする、くっつける』
MIDIレコーディング


ここまでのまとめです。

  • 下ゾーンの表示をMixConsoleに切り替えます①
MixConsole


(6) 簡単な操作になれる(よく使うショートカットになれる)

無事に音が出たら少しCubaseの操作に慣れておきます。以下の操作を順に行ってCubaseがどう動くかを確認してみてください。

ここからはPCにテンキーパッド付きのキーボードが付いていることを前提にします。
ノートPCやテンキーパッドのないキーボードをお使いの方はテンキーパッド付きのキーボードの利用を強くお勧めします。Cubaseの操作性が大きく変わります。

テンキー

A. 先頭にジャンプ、再生開始

  • テンキー[.]でプロジェクトカーソルを先頭に移動させます
  • [Space]で再生を開始します。再生中だった場合は停止するのでもう一度[Space]を押してください。以降の操作は再生中のままで行ってみてください。再生を止めずに各種の操作を行うのがCubaseのキモです

B. 左右ロケーターとサイクルモードの設定と解除

  • テンキー[.]でプロジェクトカーソルを先頭に移動させます
  • 数秒程度曲が進行したら [Ctrl]+テンキー[1]を押します。その時の曲の位置が左ロケーターに保管されます
  • 再び数秒程度曲が進行したら[Ctrl]+テンキー[2]を押します。その時の曲の位置が右ロケーターに保管されます。
  • テンキー[1]を押すと左ロケーター位置にジャンプします
  • テンキー[2]を押すと右ロケーター位置にジャンプします
  • テンキー[/]を押すとサイクルモードになります。すでにサイクルモードだった場合は解除されるので、もう一度テンキー[/]を押してください
  • テンキー[1]を押して右ロケーターの達したら左ロケーター位置にジャンプして区間ループになることを確認します
  • DRUMSトラック上のパートをクリックして選択状態にします
  • [P]を押すと選択したイベントの両端の位置が左右ロケーターにセットされます
  • 再びテンキー[/]を押してすとサイクルモードが解除されます。もう一度テンキー[/]を押してサイクル再生状態にして、テンキー[1]を押してサイクルの起点に戻します

C. 画面の横方向の拡大/縮小、縦方向の拡大/縮小

  • [H]を押すと横方向の拡大になります。[G]は縮小です
  • [Shift]+[H]を押すと縦方向の拡大になります。[Shift]+[G]は縮小です

D. 画面の横方向の大きさを全体が見える大きさに調整

  • [Shift]+[F]を押すと横方向の拡大率が全イベントが見える大きさに調整されます

E. 早送りと巻き戻し

  • テンキー[+]は早送りです
  • [Space]で再び再生を開始してください。[Shift]+[+]で送り量が多くなります
  • テンキー[-]は巻き戻しです。 [Shift]+[-]で送り量が多くなります
  • 余談ですがテープレコーダーになじみのない世代の方には「巻き戻し」と言われてもピンとこないかもしれません

F. 再生停止

  • [Space]を押して再生を止め、テンキー[.]でプロジェクトカーソルを先頭に戻して次の節にセクションに進んでください


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