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17. 2mixを書き出す - Cubase

Exporting a mixed-down file

[所要時間の目安:30分]
〔初回掲載(暫定公開): 2024.12.1、最終更新: 2024.12.1

ミキシングした音声をオーディオファイルに書き出します。
DAWで作った音楽作品を第三者に鑑賞できるようにしたり、マスタリングなどの後工程に引き渡すには何らかの媒体に収録する必要があります。
オーディオインタフェースの音声出力端子(モニターを繋いでいるところ)に何らかの録音機を繋いで媒体に録音する昔ながらの方法もありますが、現在ではDAWの機能を使って直接オーディオファイル(WAVファイル)として書き出す方法が一般的な方法だと思われます。
Cubaseではこの場合の書き出しではオーディオミックスダウン(Audio Mixdown)という機能を使うのが一般的です。


(1) 音声の流れ(ルーティング)
(2) 2mixの書き出し
(3) 書き出し結果の解析
    2mixの解析のポイント
(4) 再書き出し

Cubase 13 から変更されていない画面については「Cubase 13 操作ガイド」の画像を流用しています。



(1) 音声の流れ(ルーティング)

プロジェクトの音声の流れ(ルーティング)を把握しておきます。
このガイドのプロジェクトの音声の流れ(ルーティング)は下図のようになっています。

ルーティング


【関連情報】

(2) 2mixの書き出し

  • 不要なトラックをミュートします①
  • 書きだす範囲を左右ロケーターで挟みます②③
  • ファイルメニューからオーディオミックスダウンを開きます④
オーィオミックスダウンを開く


このガイドではプロジェクトと同じサンプリング周波数、同じビット深度でwavファイル形式で2mixを書きだすことにします。
また、書き出した2mixの状態を解析するために、書き出した後にオーディオトラック化するように指定まします。

  • Stereo Outから書き出しを指定します①
  • 書きだすファイルの名前は"2mix-01"とします①
  • ③のように指定します
  • 「オーディオトラックを作成」を指定します④
  • 設定したら⑤をクリックします
オーィオミックスダウンの設定と実行


  • 書き出しが始まります①
  • 読み込みオプションに肯定応答を返します②
  • 書きだした2mixが読み込まれ、オーディオトラックが作成されます③
オーィオミックスダウンの設定と実行b


(3) 書き出し結果の解析

書きだした2mixを解析して、見直しの要否を判断します。

  • 2mixのオーディオイベントを選択します①
  • Audioメニューの「解析」を実行します②
  • 解析が行われます③
  • 解析結果が表示されます④
解析


2mixの解析のポイント

  • ピークには2通りあります①。考え方それぞれですが、保険の意味でTrue Peakの方を目安にした方が良いかと思います
  • 画像では右のTrue Peakが0dBを超えてます
  • SNSなどのラウドネス規制の対象となるのはIntegrated Loudnessです。ここでは把握しておく程度で良いと思います
解析のポイント


【関連情報】

(4) 再書き出し

見直しを要する箇所があればMixConsole画面などでミキシングの設定を見直します。

  • ここでは右のピークをTrue Peakを0dB以下に押さえることにします
  • 巷ではよく-6dBを基準にするよう言われることがあるので、ここではそれに近い値を目指すことにします
  • 解析は+5dBなったので"@MIX"グループのフェーダーを-6.5dに下げることとします
ミキシングの見直し


再書き出しを行います。

  • 二重書き出しを防止するため、"2mix-01"を必ずミュートしておきます①
  • オーディオミックスダウンを開きます②
  • ファイル名は通番をカウントアップし、"2mix-02"③として、書き出しを行います
  • "2mix-02"④のオーディオトラックが作成された状態です。音量を下げたので波形の幅が少し狭くなってます
再書き出しの実行


(3)と同様の手順で書き出し結果を確認します。
正確に-6dBではありませんが、True Peakはかなり下がりました。マスタリングを外注するわけではないので、2mixはこれでOKとします。

  • 右が再書き出しした方です①
  • 正確に-6dBではありませんが、True Peakはかなり下がりました②
  • Integrated Loudnessもかなり下がりました
再書き出し結果の解析


通して聴いて歪みがない事を確認して、2mix書き出しはこれで終えることにします。
問題があれば解析と再書き出しを繰り返すことになります。

  • 再書き出しした2mixをソロ①にして再生します
再書き出し結果の解析