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12. ギターのタイミングを補正する(Free Warp) - Cubase

Correcting guitar timing (Free Warp)

[所要時間の目安:60分]
〔初回掲載(暫定公開): 2024.12.1、最終更新: 2024.12.1

Cubaseの機能であるFree Warpを使ってギターのタイミングを補正してみます。
ここではビギナーに優しそうな機能に限定するため、ミュージカルモードを設定せずにタイミングを補正します。
初心者向けとは言い難い内容ではありますが、様々な要素を含む内容なので、勉強がてら遊んでみるといった感じで取り組んでみてはどうかと思います。


(1) 元に戻せなくなった場合に備えて
(2) Free Warpのアクティベートと設定
(3) モニター方法と試聴(Audition)について
(4) タイミングの補正
    A. 補正箇所のあたりをつけて前後にアンカーを打つ
    B. タイミングの補正
(5) Free Warpでの補正のバイパス
(6) 補正の取り消し
(7) 補正の結果の恒久化(フリーズ)

Cubase 13 から変更されていない画面については「Cubase 13 操作ガイド」の画像を流用しています。



(1) 元に戻せなくなった場合に備えて

Cubaseの編集操作は基本的には元に戻せるし、変更前のデータは多くの場合に残っています。
でも元に戻すのは面倒な場合もあります。
そこでこのガイドではボーカルの録音データを複製し、それに対して補正を行うことにします。複製にもいくつかの方法がありますが、ここではインプレイスレンダリングを使うことにします。

手順は下記ページを参照してください
『11. ボーカルのピッチとタイミングを補正する(VariAudio)』- 『(1) 元に戻せなくなった場合に備えて』
インプレイスレンダリング


【関連情報】

(2) Free Warpのアクティベートと設定

Free Warpのアクティベートといくつかの設定を行います。

  • 対象イベントをダブルクリック①してサンプルエディターを開きます
  • インスペクターを表示させます②
このガイドでは前章で背景色を変更しています。同様に変更する場合は下記記事を参考にしてください。
『11. ボーカルのピッチとタイミングを補正する(VariAudio)』-【背景色の変更】
サンプルエディターく


  • フリーワープ(Free Warp)をオンにします①
  • グリッドを表示させます②
  • スナップを設定します③
  • ウィンドウレイアウトの設定を開き④⑤のように設定します
  • 画面サイズも適当に大きくしておきます⑥
  • 画面のスクロールは⑦で調整できます
サンプルエディター設定


【関連情報】

(3) モニター方法と試聴(Audition)について

Free Warpの場合は試聴よりも通常の再生とSoloを組み合わせてモニターしたほうが作業しやすいと思います。
詳しくは下記記事を参照してください。

『11. ボーカルのピッチとタイミングを補正する(VariAudio)』- 『(3) モニター方法と試聴(Audition)について』
  • トランスポートパネルを表示させて①適当な位置に配置します②
  • 必要に応じてソロに設定します③
  • 必要に応じてメトロノームクリックをオン/オフします④
モニター方法


(4) タイミングの補正

A. 補正箇所のあたりをつけて前後にアンカーを打つ

  • タイミング調整を行うと前後の波形が位置を動いてしまいます。これを避けるために調整が不要な箇所に、固定するアンカーのような意味合いで、ワープタブを打ち込みます①②
  • [Shift] または [Alt] を押すとカーソルが消しゴムに変わります。打ち間違えたワープタブを消すことができます
アンカーを打つ


B. タイミングの補正

  • タイミングを調整したい箇所でクリックしてワープタブを打ち込みます。そのまま左右にドラッグしてタイミングを補正します
  • どの順番で補正していくかは悩ましいところです。このガイドでは①→④の順に補正してみました
  • ワープタブの位置は後からドラッグで調整できます。ポインターをワープタブに近づけるとオレンジからグレーに変わります。その状態で左右にドラッグすれば位置の変更が可能です
  • [Shift]または「Alt]キーを押すとマウスポインターが消しゴムに変わります。この状態でワープタブをクリックすりと取り消すことができます
タイミング補正


  • 複数のワープタブを囲んでまとめて消すこともできます
ワープタグの削除


(5) Free Warpでの補正のバイパス

  • Free Warpでのピッチ補正は一時的にバイパスできます①
  • タイミング補正を行った場合はAudioWarp②のバイパスも必要です
バイパス


(6) 補正の取り消し

  • 「リセット」をクリックすればワープタブ画面に表示されているすべてのワープタブを取り消すことができます
補正の取り消し


(7) 補正の結果の恒久化(フリーズ)

  • すぐに調整結果の固定が必要かどうかは状況次第ですが、「リアルタイム処理を展開する(Flatten Realtime Processing)」①で固定することができます
  • ダイアログにOKを返します②
  • これを行うとワープタブでの設定が固定され、タブは削除されます③
補正の結果の固定


最後に全体の画像を示します。

全体画像