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19. 保管用にプロジェクトフォルダーを整理する - Cubase

Organizing project files for storage etc.

[所要時間の目安:20分]
〔初回掲載(暫定公開): 2024.6.5、最終更新: 2024.6.7

オーディオ録音のテイクを繰り返し、NGテイクが多いと不要なオーディオデータがどんどん増えてきます。 これはレンダリングのやり直しを繰り返した場合も同様です。
出来上がった後、長期保存のために別媒体にプロジェクトをコピーするときにムダな資源を解放たいケースがあると思います。
そのときに問題となるのが不要なオーディオデータの判別が困難なことと、プロジェクトフォルダーの外にある資源を参照しているケースです。


【プロジェクトフォルダー外の資源を参照するケース】
  • オーディオファイル読み込みで「プロジェクトフォルダーにファイルをコピー」を指定しなかった場合
  • Groove Agent SEのパッドにオーディオファイルをプロジェクト外からドラッグした場合
  • サンプラートラックで外部からオーディオデータをドロップした場合 ←これは該当しません
  • 他にもあるかも...
(本ガイドの中にはこれらに該当する操作はありません)

これらの問題を回避するために、Cubaseにはプロジェトフォルダーの外にあるオーディオファイルをプロジェトフォルダーに収めて、不必要なオーディオデータを除外する機能があります。
その機能の一つが「プロジェクトのバックアップ(Back up Project)」です。


(1) プロジェクトのバックアップ(Back up Project)
    A. 留意事項
    B. バックアップコピー用のプロジェクトフォルダーを作成
    C. 対象プロジェクトを起動
    D. 使用していないクリップをプールから削除する
    E. プロジェクトのバックアップの実行
    F. プロジェクトフォルダーの新旧の比較確認


(1) プロジェクトのバックアップ(Back up Project)

「プロジェクトのバックアップ」はマニュアルでは以下のように説明されています。

プロジェクトのバックアップコピーを作成できます。バックアップには、必要な作業データのみが含まれます。VST Sound アーカイブのファイルを除いたすべてのメディアファイルがコピーとして含まれます。

A. 留意事項

  • Groove Agent SEのパッドに外部からドラッグした場合、プロジェクトのバックアップを行ってもオーディオデータはコピーされず、元のデータを参照します。
    そのため元のデータが参照できない状況になるとデータをロストした状態になり、音が鳴らなくなります
  • コピーされるのはCubase資源だけ
    Melodyneフォルダー(Melodyneをプラグインスロットにインサートして使用する場合にプロジェクトフォルダー内に作成されます)、楽曲メモのテキストなどの便宜的にプロジェクトフォルダー内に保管していたファイルなどはコピーされません

B. バックアップコピー用のプロジェクトフォルダーを作成

バックアップコピー用のプロジェクトフォルダーは最初に作っておいた方がミスを防止できると思います。

  • エクスプローラーでバックアップコピーを作ところにプロジェクトフォルダーを作ります①②
  • フォルダー名はコピー元のフォルダー名の末尾に"_backup"を付加することにします③

バックアップコピー用のプロジェクトフォルダーを作成


C. 対象プロジェクトを起動

バックアップコピーを行うプロジェクトを起動します。

  • 対象プロジェクトを開きます①②

プロジェクトを起動


D. 使用していないクリップをプールから削除する

プールを開き、適当なところで右クリックして「使用していないメディアを削除 (Remove Unused Media)」を実行します。
これによって未使用のオーディオファイルの管理情報をCubase上から削除できます。

  • メディアメニューからプールを開きます①
  • 適当なところで右クリックして②、「使用していないメディアを削除」を選びます③
  • 「プールから削除」④を選びます

使用していないメディアを削除


E. プロジェクトのバックアップの実行

「プジェクトのバックアップ」実行すると「バックアップオプション」が開きます。
画像はデフォルト状態です。特に行いたいことがなければこのままでよいと思います。

「未使用のファイルを削除」 (Remove Unused Files)にチェックが入っていませんが、未使用ファイルはコピー対象から除外されます。
どういう場合にチェックが必要なのか筆者には今一つわかりません。
  • ファイルメニューから「プロジェクトのバックアップ」を選びます①
  • バックアップコピー先のフォルダーを選びます②③④
  • プロジェクトバックアップのオプションはデフォルトのままとします⑤
  • OK⑤を返すとバックアップコピーが始まります⑥
  • 終わったらプロジェクトは閉じて構いません

バックアップオプション


F. プロジェクトフォルダーの新旧の比較確認

このガイドケースではオーディオ録音のテイクを繰り返していないので大きな効果は出ていませんが、NGテイクが多かったり、再書き出しを繰り返した場合には資源削減の大きな効果があります。

  • エクスプローラーでプロジェクトが入っているフォルダーを開きます①②
  • 新④旧③のプロジェクトフォルダーを右クリックしてプロパティを開いてサイズやファイル数を確認します③④

プロジェクトフォルダーの新旧の比較


また、フォルダーのプロパティだけでなく、実際にプロジェクトを立ち上げて再生してみることをお勧めします。