このページは2024年3月29日に全面改訂しました。旧版はこちらに残してあります。
外付けオーディオ・インタフェース(以下、オーディオI/F)から音が出ない、オーディオトラックに録音したが音が出ない場合など、Cubaseから音が出ない場合の確認項目を示します。
なお、ケーブル類の物理的な接続には問題ないものとします。
意外に多いのがこのケース。マイクなどはオーディオインタフェースに繋いでるけど、出力系(モニター系)をパソコンにつないだままにしている場合が結構あるようです。
外付けのオーディオインターフェースを使うという事は、オーディオの入出力をオーディオインターフェース経由で行うということです。ヘッドホンやモニタースピーカーはオーディオI/Fに繋ぐ必要があります。
【注意: MIDIキーボードはオーディオインタフェースに繋ぐ必要はない】
MIDIキーボードが出力するのは音声ではなく、MIDIデータです。これはオーディオ信号ではなく演奏データなので、オーディオインタフェースに繋ぐ必要はありません。
USBでパソコンに直結してもレイテンシーはオーディオインタフェースに繋ぐ場合(この場合はMIDIキーボードにMIDI OUT端子が必要です)と同じです。
Cubaseが音を出せる状態にあることを確認する為の簡単な方法のひとつがメトロノーム・クリックを鳴らしてみることです。ちゃんと鳴ればCubaseのオーディオ環境は問題ありません。
メトロノームをオンにして【①】、再生します【②】。ControlRoomを使う場合はメトロノームのスイッチがもう一つあります【③】。
メトロノーム・クリックが鳴らなくてもオーディオファイルを読みこんだものは鳴る場合があるようです。
使用しているオーディオインタフェース用の「ASIOドライバー」が指定されていることを確認します。
この記事ではオーディオインタフェースとしてFocusrite Scarlett 2i2 (3rd Gen)を使う例を示します。
ASIOドライバーを確認したら、そのドライバーが提供する出力ポートにチェックが入っていることを確認します。
【ASIOドライバーがGeneric Low Latency ASIO Driverの場合】
Generic Low Latency ASIO Driverの場合、「コントロールパネル」をみなければ具体的にどのポートをみているのかがわからない場合があります。
Generic Low Latency ASIO Driver は Cubase に付属する汎用ドライバーです。
Generic Low Latency ASIO Driver
「オーディオコネクション」の「出力」を選び、Stereo Outが定義されていて、出力ポートと関連付けられていることを確認します。
Control Roomを使っている場合は設定が異なります。Control Roomを使ってモニタリングする場合でも"Stereo Out"(「未接続」状態で構いません)が必要です。
【見た目には問題なくても実際には機能していない場合がまれにある】
ここで定義されているバスは、見た目には問題なくても実際には機能していない場合がまれにあるようです。その場合は「出力タブ」、「Control Room」タブの定義を同じ内容で再定義すれば音が出るようになる可能性があります。
録音済みのトラックが音を出しているかを確認します。
モニタリングがオフ【①】であることを確認します。②のインジケーターが動けばそのトラックは音声を出力しています。
音が出ない場合はインスペクターのルーティングの出力ルーティング【③】を確認します。この出力バスはオーディオコネクションに定義されている必要があります。
MixConsoleを使うと問題箇所を見つけやすい場合があります。
音が出ないトラックの「出力チェーンを表示」をオンにするとStereo Outに至るチャンネルの状況を調べやすくなります。
プラグインの設定やプラグイン自体に問題(試用期限切れなど)があって音声が途中で途絶える場合もあります。
下の画像は自トラックの出力は問題ないが【①】、後続のグループチャンネル(@Drums)から右側の音声が途絶えている様子【②】を示しています。
グループチャンネル(@Drums)のパンポットは中央なので、このチャンネルにインサートしているプラグインに問題がある可能性があります。
ソロ【③】にしたほうが音声の遷移はわかりやすいと思います。