1.1 Hub の再設計
Cubaseを起動したときに最初に開く Cubase HUB のデザインが変わりました。
機能的な変更点は以下のような感じでしょうか。
- 「Cubaseを終了」ボタンがなくなりました。終了させるには右上の[X]をクリックするか、ファイルメニューの「終了」を使うことになると思います。 まあ元々Cubase本体には終了ボタンはないわけですから、それに合わせた一般的な仕様ということなのでしょうか
- プロジェクトの音をプレビューできるようになりました。
ただ、プロジェクトごとにプレビュー用のオーディオファイルを作成する操作が必要です。旧版で作成したプロジェクトも一旦開いて必要な操作をする必要があります - プレビュー機能が追加になった関連でしょうか。オーディオ環境の設定の一部が HUB でできるようになりました。まあでも、ここでやらなくても従来のスタジオ設定で行うこともできます
- HUBの設定メニューが追加になりました。これによってCubase終了時にHUBを出さないような指定ができるようになりました
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Cubase 15 新機能『プロジェクトのプレビュー』について
1.2 ミックスオーディオのステム分離
旧版では付属のSpectralayers GOを使ってオーディオ音源からボーカルを抜き出すことが出来ました。
この機能はボーカルやドラムなどの楽器音を別トラックに抜き出せます。抜き出したトラックの位相を反転させることによって、簡単にカラオケやマイナスワンを作れるようになりました。
それにしても「へ音記号」ってのは何でしょうね。マニュアルでは「Bass」になってます。そのうち修正されるんでしょうね
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Cubase 15 新機能『ステム分離と SpectraLayers Go 12』について
1.3 パターンエディター - メロディックモード
パターンエディターの機能拡張ですね。従来のが「ドラムモード」それに「メロディックモード」が加わりました。 これは Cubase 15 の目玉の一つかもしれません。マニュアルでは多くのページを割いているようです。
筆者はパターンエディターをほとんど使わないので説明はここまでにしておきます。
1.4 モジュレーター
モジュレーターの機能拡張ですね。6 つの新しいモジュレーターが追加になったとのことです。
残念ながら筆者はモジュレーターの使い道が今一つピンとこないので説明はここまでにしておきます。
1.5 コントロールチェンジのサポート拡張
コントロールチェンジの RPN, NRPN まわりの MIDI 2.0 対応でしょうか。
この機能の恩恵のある人は少ないんじゃないかと思います。
1.6 エクスプレッションマップの再設計
エクスプレッションマップの追加と編集が楽になったようです。
筆者は今のところエクスプレッションマップをほとんど使わないので説明はここまでにしておきます。
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Cubase 15 新機能『エクスプレッションマップシステムの強化』ついて
1.7 UltraShaper(追加プラグイン)
名前からはイメージしにくいですが、これはコンプレッサーです。
プラグインリファレンスによると「メイクアップゲインを自動調整するダイナミックレンジコンプレッサー」とのことです。イメージできますか?
もう少し使い込めばどういうアドバンテージがあるのかが筆者にも理解できるのかもしれません。
1.8 PitchShifter(追加プラグイン)
リアルタイムでオーディオのピッチを弄れます。オートメーションでピッチを動かすことも可能です。
なんと、左右で別々にピッチシフトを設定するような変態チックなこともできます。
効果が非常にわかりやすく、かつ面白いです。これは◎ですね。
1.9 ボリュームとパンをトラックコントロールとして追加
トラックコントロールにボリュームとパンの調整ツマミを表示させることができるようになりました。
これは微妙ですが、選択中以外のトラックのボリュームをサッといじりたい分には便利なのかもしれません。まあ、要らなければ非表示にすれば良いわけですから、不要でもあえて邪魔にする必要もないかと思います。
もう少し詳しく
Cubase 15 新機能『トラックコントロールへのボリュームとパンの追加』ついて
1.10 エフェクトコントロールパネルのユーザーインターフェースのスケーリング
エフェクトプラグインの画面の大きさを変えられるようになりました。プラグインによっては便利かもしれませんね。
もう少し詳しく
Cubase 15 新機能『プラグインのユーザーインターフェース・スケーリング』ついて
1.11 サンプラートラックの改良
メディアラックで別のサンプルを選択するだけで、サンプルを即座に置き換えることができるようになりました。ホットスワップ機能というそうです。これは便利です。
1.12 オートメーションの改良
オートメーショントラックのコンテキストメニューがオートメーションに特化したものになったようです。
最期にアクセスしたパラメータが一番上に表示されるような設定が可能になり、操作性が改善されたようです。
1.13 VSTプラグインマネージャーの刷新
また変わったの?って感じでしょうか。バージョンアップごとに変わるようです。
「VST2」ボタンをクリックするとスキャンが始まるようですが「Scaning」の表示が無いので、処理中なのかフリーズしてるのかが判別できません。こういうところはちょっと残念ですね。ホントはきれいさっぱり廃止してしまいたいんだろうなあ。
1.14 クイックオーディオエクスポート
細かい設定に煩わされることなく、ささっと書き出したいときに便利な機能とのことです。逆に言えば細かい設定ができません。
書き出しメニューの一番上に追加されたので、ついつい「オーディオミックスダウン」と間違えて開いてしまいます。
1.15 オーディオシステムの改善
ステータスラインにバッファサイズが表示されるようになり、これをクリックすることで ASIOドライバーのコントロールパネルを開けるようになりました。
1.16 水平スクロールの方向反転
「Shift」+マウスホイール での水平方向スクロールの方向を環境設定で反転できるようになりました。
1.17 フォルダートラックの改善
トラックをフォルダートラックに移動したとき、フォルダートラックの色を自動的に適用できるようになりました。
適用してほしくない場合の配慮か、環境設定で無効にできます。
2.1 HALion Library "Writing Room Synths"
HALion Spnic用のライブラリーの追加ですね。「すぐに制作に使えるビンテージシンセプリセット」とのことです。合わせてみたらたまたまうまくハマった、とか意外なアイディアの元になった、みたいなことはあるのかもしれませんね。
音色とは関係ありませんが、オシロスコープが見れるのは良いですね。
2.2 Drum Machine キットの追加
40種のモダンなドラムキットが追加されたとのことです。
追加になったのはどれだろう??普段あまりDrum Machineを使ってないので、どれが追加になったのかが筆者にはわかりません。
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Cubase 15 新機能『Drum Machineキットの追加』ついて
2.3 Sounds & Loops の追加
以下の Sounds & Loops が追加になりました。
こういうのは評価が難しいですね。どれも聞いてて楽しいですが、Cubase 15 へのバージョンアップの動機になるわけでもないと思います。
- CINEMATIC ODYSSEY
- Laidback House
- GRIT & GRIME
- FUTURE TRAP
- Mainroom Melodic House
2.4 コードパッドプリセットの追加
新しく 30 種のコードパッドプリセットが追加になったそうです。
2.5 OMNIVOCAL(BETA) - Yamaha の新しいボーカルシンセ
これはようは「ボーカロトイドみたいなやつ」で、独立したインストゥルメントです。
キーエディターでMIDIノートを打ち込み、同エディターの情報ラインから歌詞を打ち込みます。日本語も入ります。
現時点では「ベータ版」の但し書きが付いたうえでのリリースです。これからの進歩/展開が楽しみです。
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Cubase 15 新機能『OmniVocal beta』ついて
2.6 ノーテーションを洗練
スコアエディターも更新されています。
筆者はスコアエディターを使用しないので、説明はここまでにしておきます。冒頭で触れましたが、スコアマニュアルはすでに提供されているので、そちらを見れば詳しいことがわかると思います。英語版ですが。
2.7 Groove Agent SE 6
Groove Agent SE が 5から6にバージョンアップしました。
見た目も結構変わりました。
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Cubase 15 新機能『 Groove Agent SE 6 』について
2.8 Pattern Presetの追加
パターンエディターのメロディックモードにも対応したベースライン、リード、コード、アルペジオのためのパターンバンクプリセットが追加になったそうです。
3.1 Spectralayers 12
付属のSpectralayers Go が 11 から 12 にアップデートされたようです。
2025年11月7日18:00現在で Steinberg Download Assistant を確認すると、Cubase Pro 14 に付属するのは 11 になっています。今のところは Spectralayers Go 12 が使えるのは Cubase Pro 15 のメリットといえそうです。





















