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5.ミックス・ダウン(=トラック・ダウン=2Mixの作成)

ここまででオーディオ・トラックを2つ、インストゥルメント・トラックを1つ、MIDIトラックを1つ作りました。 手引きの最後として、これらのトラックをミキシングして2MIXをステレオのWAVファイルで作成します。

この手引きはCubaseの開発元であるスタインバーグ社とは無関係に、当サイトが独自に作成したものです。 この手引きを参考にした結果生じた、いかなる問題や不利益について当サイトが責任を負うことはありませんので注意してください。

5.ミックス・ダウン(=トラック・ダウン=2Mixの作成)

5.1 特定のトラックだけにエフェクトをかける(エフェクトのインサート)

(1) トラック設定パネルからコンプレッサーをインサートする

5.2 複数トラックでエフェクトを共有する(エフェクトのセンド)

(1) FXチャンネル・トラックの追加
(2) FXチャンネル・トラックにリバーブをインサートする
(3) リバーブを掛けたいトラックからFXトラックへセンドを設定する
(4) MIDIトラックからFXチャンネル・トラックへのセンドについて

5.3 ミキシング

(1) 音量バランスと定位(左右位置)の調整

5.4 2MIXの書き出し

(1) 書き出し範囲の設定
(2) オーディオミックスダウンの実施
(3) 2MIX結果の確認
(4) 2MIXファイルの取得

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5.1 特定のトラックだけにエフェクトをかける(エフェクトのインサート)

エコー(リバーブといいます)などのエフェクトをかける方法には大きく分類してインサート・エフェクトとセンド・エフェクトの二通りあります。 ここでは、インサート・エフェクトとして、WAVファイルを読み込んで作成したドラムのオーディオ・トラックにコンプレッサーを掛けてみます。

(1) トラック設定パネルからコンプレッサーをインサートする

ドラムのオーディオ・トラック(以下、ドラム・トラック)のトラック設定パネルを開き、インサート・エフェクトとしてコンプレッサーを設定します。 ここではコンプレッサーのパラメータ説明が目的ではないので、掛がわかりやすいようにスレッショルド(しきい値)だけを深め(オーバーに)に設定します。 ループ再生しながらバイパス・ボタンやソロ・ボタンを押下すると効果がわかりやすいと思います。

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5.2 複数トラックでエフェクトを共有する(エフェクトのセンド)

(1) FXチャンネル・トラックの追加

エフェクターを設定するためのFXチャンネル・トラックの追加します。このトラックにエフェクターをインサートし、各トラックからこのFXチャンネル・トラックにセンドすることになります。

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(2) FXチャンネル・トラックにリバーブをインサートする

FXチャンネル・トラックのトラック設定パネルを開き、インサート・エフェクトとしてリバーブを設定します。 ここではリバーブのパラメータ説明が目的ではないので、掛がわかりやすいようにリバーブ・タイムをオーバーに設定します。 また、リバーブのかからない元の音(ドライ)をオフ(wet only)に設定します。FXチャンネル・トラックに元の音が混じっていると、これから設定するセンドする側のトラックの音(ドライ)と二重出力になるためです。

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(3) リバーブを掛けたいトラックからFXトラックへセンドを設定する

ここでは先ほどインサート・エフェクトを設定した、WAVファイルを読み込んで作成したドラムのオーディオ・トラックからFXチャンネル・トラックにセンドを設定してみます。 2つのエフェクトを並行にかけることになります。

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FXチャンネル・トラックへのセンドを設定しただけではデータの流れはOFFになっています。ONにしてセンド量を調整します。

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他のオーディオトラックやインストゥルメント・トラックにもセンドを設定してみてください。

(4) MIDIトラックからFXチャンネル・トラックへのセンドについて

MIDIトラックの場合はFXチャンネル・トラックへ直接センドできません。データの形式が大きく異なるからです。インストゥルメント・トラックからはセンドできます。 エフェクターにはMIDI情報専用の特殊なものがあります。MIDIトラックからこれらのMIDIエフェクターへのセンド設定は可能ですが、ここでは割愛します。

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5.3 ミキシング

ここまでで5つのトラックができていると思います。ここではこれら5つの音量バランスと定位(左右位置)を調整します。

  • sample_wav_16-441(Audio Track)
  • HALion Sonic SE 01(Instruments Track)
  • MIDI 01(MIDI Track)
  • Audio 01(Audio Track)
  • FX 1(FX Channel Track)

(1) 音量バランスと定位(左右位置)の調整

「デバイス」>「MixConsole(X)」とたどってミックス・コンソール画面を開きます。オーディオ・トラックとFXチャンネル・トラックはここで調整することにします。

  • sample_wav_16-441(Audio Track)
  • Audio 01(Audio Track)
  • FX 1(FX Channel Track)

この手引きではインストルメント・トラックとMIDIトラックは同じHALion Sonic SEを使用しているので、トラック毎の調整は同ソフトの設定パネルで行います。

  • HALion Sonic SE 01(Instruments Track)
  • MIDI 01(MIDI Track)
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5.4 2MIXの書き出し

この手引きの最後として、ミキシング結果をステレオのWAVファイルに書き出してこれをオーディオ・トラック化します。

(1) 書き出し範囲の設定

Cubaseの「ファイル(File)」>「書き出し(Export)」機能は左右ロケーターの間を書き出すようになっています。そのため、最初に左右ロケーターを設定する必要があります。

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(2) オーディオミックスダウンの実施

「ファイル(File)」>「書き出し(Export)」>「オーディオミックスダウン」のパネルを開き、図のように設定します。設定内容を言葉で書くと以下のようになります。

  • Stereo Outに出力される音声を書き出す
  • 書き出すファイルの名前は「2MIX」とする
  • ファイルを書き出す先はプロジェクト・フォルダー内のAudioフォルダーとする
  • ファイル・フォーマットはWAVファイルとする(拡張子.wav)
  • サンプリング・レートと量子化ビット数はプロジェクト設定と同じ44.1kHz、16bitとする
  • 書き出した後にオーディオ・トラックとして再度Cubaseに取り込む

設定後に「書き出し」ボタンを押下するとエクスポートがスタートします。 書き出しが終了すると同じ画面に戻るので、次は「キャンセル」ボタンの押下でパネルを閉じます。

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(3) 2MIX結果の確認

先の設定では書き出した2MIXをオーディオ・トラック化するため、簡単に視聴することができます。 ミックス元となったトラックと二重になるのでSOLOボタンの押下が必要です。これを押下することによって2MIXだけを試聴することができます。

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(4) 2MIXファイルの取得

先の書き出し設定では2MIXはプロジェクト・フォルダー内のAudioフォルダーに作成されます。 2MIXファイルを取得する場合はここからコピーしてください。移動や削除してしまうとCubase内でファイルの不整合が生じるので、必ずコピーしてください。

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