このページではモノラルトラックにリバーブなどのステレオ空間系プラグイン挿す方法をいくつか示してみます。
ボーカルトラックなどのモノラルトラックにリバーブなどのステレオ空間系プラグインを挿しても左右に広がりのない音になります。
これはモノラルトラックのインサートスロットにステレオのプラグインを挿しても出力音声は結局はモノラルのトラックに戻ってくるからです。
ステレオのFXチャンネルトラックを作ってステレオのプラグインを挿し、そこへセンドするのがセオリーです。
しかしながら、場合によってはセンドを使いたくない場合もあるかもしれません。
セオリー通りのFXチャンネルトラックを使う方法についてはすでに公開済みの記事があるのでリンクを載せておきます。
【初めての Cubase 12 で歌ってみたをミックスする】
4.ミックスする (6) ボーカルトラックからセンドするFXチャンネルトラックを作る
あえてモノラルトラックをステレオトラックに変換する方法を示します。ステレオトラックといっても左右に同じ音声を配分するため、音像は左右に広がることなく中央に定位したままとなります。
変換は「プロジェクト」メニューにある「トラック変換」を使います。
「トラック変換」でモノラルトラックをステレオに変換する場合は左右二つのトラックを用意する必要があります。 両者は同じもので良いのでここではトラックを複製することにします【@、A】。
二つのモノラルトラックを選択し【B】、「プロジェクト」メニューにある「トラック変換」【C】の「モノラルをマルチチャンネルに...」を選びます【D】。
画像のように設定し【E】、モノラルをマルチチャンネルに結合します【F】。
作成されたステレオトラックを選び【G】、インサートスロットを選んだうえで【H】、エフェクト・プラグインを選びます【I】。
センドではないのでプラグインの設定は原音を残す必要があります【J】。
Cubase 13では波形データを変更せずにチャンネル構成だけを「ステレオ←→モノ切り換え」することが可能になりました。
これによってボーカルなどのモノラルのオーディオデータをステレオに変換せずにステレオ空間系のプラグインを挿して、左右に広がる効果を得るのが簡単になりました。