header
header

モノラルトラックにステレオのエフェクト・プラグインを挿す - Cubase

Inserting a stereo effect plug-in on a mono track.

〔初回掲載: 2022.5.4、最終更新: 2023.11.7

このページではモノラルトラックにリバーブなどのステレオ空間系プラグイン挿す方法をいくつか示してみます。

1. ステレオのグループチャンネルを経由してプラグインをインサートする
2. あえてモノラルトラックをステレオトラックに変換してプラグインをインサートする
3. トラック波形をそのままにチャンネル構成だけを切り換える(Cubase 13の追加機能)

ボーカルトラックなどのモノラルトラックにリバーブなどのステレオ空間系プラグインを挿しても左右に広がりのない音になります。
これはモノラルトラックのインサートスロットにステレオのプラグインを挿しても出力音声は結局はモノラルのトラックに戻ってくるからです。

ステレオのFXチャンネルトラックを作ってステレオのプラグインを挿し、そこへセンドするのがセオリーです。
しかしながら、場合によってはセンドを使いたくない場合もあるかもしれません。

セオリー通りのFXチャンネルトラックを使う方法についてはすでに公開済みの記事があるのでリンクを載せておきます。
【初めての Cubase 12 で歌ってみたをミックスする】
4.ミックスする (6) ボーカルトラックからセンドするFXチャンネルトラックを作る



icon

1.ステレオのグループチャンネルを経由してプラグインをインサートする

対象のモノラルトラックの余白で右クリックし【@】、「選択チャンネルにグループチャンネルを...」を選びます【A】。
画像のように設定し【B】、トラックを追加します【C】。

グループチェンネルを追加


作成されたグループチャンネルトラックを選択し【D】、インサートスロットを選んだうえで【E】、エフェクト・プラグインを選びます【F】。

プラグインを挿す


ここでは例としてリバーブを選びました。センドではないのでプラグインの設定は原音を残す必要があります【G】。

リバーブMIX


関連情報




icon

2.あえてモノラルトラックをステレオトラックに変換してプラグインをインサートする

あえてモノラルトラックをステレオトラックに変換する方法を示します。ステレオトラックといっても左右に同じ音声を配分するため、音像は左右に広がることなく中央に定位したままとなります。
変換は「プロジェクト」メニューにある「トラック変換」を使います。

「トラック変換」でモノラルトラックをステレオに変換する場合は左右二つのトラックを用意する必要があります。 両者は同じもので良いのでここではトラックを複製することにします【@、A】。

トラックを複製


二つのモノラルトラックを選択し【B】、「プロジェクト」メニューにある「トラック変換」【C】の「モノラルをマルチチャンネルに...」を選びます【D】。
画像のように設定し【E】、モノラルをマルチチャンネルに結合します【F】。

トラックを変換


作成されたステレオトラックを選び【G】、インサートスロットを選んだうえで【H】、エフェクト・プラグインを選びます【I】。

プラグインを挿す


センドではないのでプラグインの設定は原音を残す必要があります【J】。

リバーブMIX


3. トラック波形をそのままにチャンネル構成だけを切り換える(Cubase 13の追加機能)

Cubase 13では波形データを変更せずにチャンネル構成だけを「ステレオ←→モノ切り換え」することが可能になりました。
これによってボーカルなどのモノラルのオーディオデータをステレオに変換せずにステレオ空間系のプラグインを挿して、左右に広がる効果を得るのが簡単になりました。

「Cubase Pro 12 ユーザーから見た Cubase Pro 13」
4.3 トラックのMONO←→STEREO変換が簡単になった


関連情報